〈例会〉剱岳 北方稜線
2025年10月10日(金)~12日(日)

【メンバー】CL:HT MK MG(会員2名、会員外1名)
【日程】10/10 室堂駅(8:00) →剱沢キャンプ場(11:20) →真砂沢ロッジ(13:55) テント泊
10/11 泊地(5:24) →仙人峠(8:15) →池ノ平小屋(8:46) →仙人池ヒュッテ(9:37〜11:09) →真砂沢ロッジテント場(13:30) テント泊
10/12 泊地(4:22) →ハシゴ谷乗越(6:17) →黒部湖駅(11:30)

【感想】53期 HT
SNSやニュースで「今年は紅葉の当たり年」と聞き、楽しみにしていた剱例会。当然晴天を期待していましたが、直前の天気予報では2日目、3日目の天候は不安定との事。
当初計画では4日間で北方稜線縦走でしたが、相談の結果3日間に短縮しとりあえず池の平小屋までは行こうということになりました。
初日は朝からすっきりと晴れ渡り、室堂からは立山三山の紅葉はもちろん、奥大日~中大日~大日岳の稜線も鮮やかで、思わずそちらを縦走したいな~と思うほど輝いていました。

(気のせいかアルペンルートバスでも、室堂でも、雷鳥沢付近を歩いている人も大日岳の話をしている人や大日岳方面に行く人が多いような気がしました。)
紅葉を楽しみながら雷鳥沢の急登を登り切り、剱御前小屋に到着。一息ついて今度は一気に剱沢キャンプ場まで下降。キャンプ場はクローズでしたが水場では潤沢に水が汲めたので、水筒の水を入れ替えつつ休憩。ここからはすっかり雪渓の無くなった剱沢の夏道を下り、ようやく真砂沢に到着。元気があれば池の平小屋までとも思っていましたがそんな余裕はなく、着くと同時にテント設営を始めてしまいました。

翌日は4:30に起床。夜から降り始めた雨は予報通り降り続いていたが、同行のお二人はこの雨の中でも池の平まで行く気満々で素早く用意され5:30に出発。
足場の悪い中、沢沿いのへつりを越え、仙人新道の急登も越え、9時に池の平小屋に到着。雨の中歩いて来て、体が冷えてきていたので何か温かい物でもいただければと思ったが、タイミング悪く掃除中のため中で休憩できないとの事で一息ついて仙人池ヒュッテに移動。
こちらは食堂まで入れていただけたので、各自カップ麺やコーヒーをいただき、一時間以上休憩させていただきました。
雨の中、真砂沢のテン場に戻りロッジで翌日の天候を聞くと好天して明日午前中は晴との事。天気読みを誤ったかな~と思いつつこの日は就寝。

12日は黒部ダムまで意外と長丁場なので、3時起床の4時半ごろ出発。天候は予報通りの晴で計画を誤ったかな~と思いつつ、黒部ダム方向へ。周囲を黒部の山々にかこまれた梯子谷乗越の展望ポイントからみた紅葉が物凄く綺麗で、ようやくこの時期に来てよかったと思えました。
その後はひたすら下り10:30に黒部ダム下に到着。そこから黒部ダム駅まで『こんなに長かったっけ?』と思いながら黙々と登り返し、11:20頃にようやく黒部ダム駅に到着。その後は多くの観光客と一緒にアルペンルートに乗って立山駅まで下山しました。
テント設営場所の選定を始め、色々と反省することの多い山行となりました。
そんな中、雨山行にも関わらず楽しく前向きに参加していただいたお二人に気持ちが助けられました。
また、夜の共同食に初日は鳥鍋、2日目はうな丼を用意していただき、体も気持ちも温まったのでやはり食事は大事だなーと改めて思いました。
悪天候の中、ご一緒いただいたMKさん、MGさんどうもありがとうございました。

【感想】64期 MK
北方稜線は去年も計画がありましたが、悪天候で行けず。今回HTさんが例会を企画してくれたので有り難く参加させていただきました。締切を終えてメンバーを聞くと2人だけとのことで、以前別の会所属のMGさんと北方稜線に行く話があったものの実現出来なかったことを思い出し、声をかけてご一緒することになりました。クライミングもされているので心強いです。
しかし1週間前から土日は雨予報で、準備だけして当日を迎えましたが、予報は変わらずでした…。出来る限り軽量化したものの共同装備の荷物が入らなそうで60ℓザックになってしまい、しかも直前に右小指の第三関節から下を骨折してしまった。幸い出発当日には痛みはほぼなくなったものの不安要素だらけです。
初日の室堂は紅葉が見頃で、剱沢小屋辺りは更に素晴らしかった。劔沢雪渓が通れないのでひたすらトラバース道で景色に見惚れてたら足を踏み外しそうになるので気を使いました。途中のスラブのトラバースは残地ロープを設置してあり、濡れてる岩は滑るのでなるべく乾いたところを通過しました。撤退なら雨の中ここを戻ると考えると憂鬱になりました。真砂沢ロッジに到着すると翌日雨のせいかテント場はガラガラでした。
予報も大して変わらないため北方稜線は中止して、翌日はテント張ったまま池ノ平小屋と仙人池へ偵察に行くことにしました。途中までは小雨で視界も悪くなかったのに池ノ平小屋に向かう途中から本降りになりました。小屋の中で休憩出来たらと思ったけど時間が早過ぎてまだ片付け中で入れず。ここはお風呂もあるみたいだし今度は泊まりで来れたらと思いました。

その後仙人池ヒュッテへ。レイン上下を脱いで中でカップ麺を食べてゆっくり休憩させていただいた。外は雨風だったので助かりました。
夜は激しい雨風でテントのフロアもびしょ濡れになって小さなマットでシュラフも中のダウンパンツも濡れてしまったが、幸い気温が高かったのでそんなに寒くなかったです。
最終日は同じ道を戻りたくないので、内蔵助平を通って黒部ダムへ行くルートで帰ることになりました。私にとっては初めて歩くルートでしたが、前日池ノ平へ行く途中すれ違ったほとんどの人がダムへ下山するようでした。
ハシゴ谷乗越から内蔵助平までは苦手な濡れた岩ゴロゴロの下り。内蔵助平の後もドロドロに片足ハマったり気の抜けないトラバースやら滑りやすく気を使いました。

黒部川沿いを歩き、ダムから放流される激流の橋を渡ったらやっとレインパンツを脱いで、登って行くと黒部ダムに到着しました。
アルペンルートのロープウェイの待ち時間に展望台で紅葉も見学出来て思いもかけず観光も出来ました。
北方稜線は残念でしたが、やはりここは天気のいいときに行きたいし、今回はザックが大き過ぎたし、体力的なことなど次回の課題として来年またリベンジしたいと思います。
HTさんにはアルペンルートの予約に計画、車の運転と何から何までお世話になりました。ご一緒していただいたMGさんにもお世話になりました。ありがとうございました。

【感想】MG
念願の北方稜線でしたがお天気に恵まれずトライ出来ませんでしたが、紅葉は真っ盛テント泊での縦走も久しぶり。初の剣沢雪渓を歩けて(トラバースの道ですが)満足。小屋での雨宿り。ゆっくりお茶するのもなかなか良かったです。こんな山行もたまにはいいなぁと思いました。HTさん、MKさんありがとうございました。
