25期メンバー DA
その魅力などについてお話ください
一般に雪が降ると山が縁遠く感じられるかもしれませんが、山スキーヤーは嬉々として雪山を目指します。雪に閉ざされ道もなくなり、つぼ足ではとてもたどり着けない真っ白な稜線も、スキーなら思いのままに取り付き、どう滑降するかは山スキーヤーの自由です。白い斜面に自分だけの美しいシュプールを描けた時は、至福の一時です。
雪山を登る道具はいくつか有りますが、一番スピード感が有るのがスキーでしょう。その中でも私はテレマークスキーを使っています。スキーは滑るスキーと歩くスキーに大別されますが、歩くスキーで滑降する技術がテレマークターンであり、そのためのスキーがテレマークスキーです。滑降の時の、踵を固定しないまま前後のスキーをずらし、膝を落とした独特のスタイルは技術を要しますが、習得した時の自由度には格別のものが有ります。
うろこソールのスキーを使えば少々の登りもシールなしで乗り越えられ、踵を固定することなくそのまま滑降出来ます。新雪はアルペンスキー以上に強く、緩やかな雪原、新雪の尾根、雪の林道はテレマークの天下です。テレマークの魅力は歩行と滑降を両立させる自由度にあるのです。
滑降に特化したテレマークも有りますが、登山としての山スキーを考えた時、私は未だに革のブーツとうろこソール付きの軽い板を使っています。アイスバーンでは苦労し、急斜面ではアルペンスキーヤーに抜かれますが、どんな状況でも何とかしてくれる頼りになる相棒です。
これまでどんな山スキーをしてきましたか
アプローチの林道はクロスカントリースキーのように軽快に、斜面の登高はシールを付けて山スキーとして、滑降はテレマークターンで華麗に、を目指しスキーツアーに出かけました。
比良山縦走、京都北山林道と薮山、湖北函館山の林道クロスカントリー、湖北大谷山〜赤坂山〜三国山縦走と滑降、加賀/白山・野伏ヶ岳・取立山等滑降、北アルプス/白馬〜蓮華温泉〜雪倉岳ツアーと滑降・薬師ヶ岳滑降・妙高火打ヶ岳散策と滑降・乗鞍岳滑降・上高地クロスカントリー・北八ケ岳クロスカントリー・立山室堂〜美女平林間の滑降・田んぼ平滑降、尾瀬ケ原〜至仏山滑降とクロスカントリー、等。
実際は腐れ雪に苦しめられ、アイスバーンに足をすくわれ、気持ちよく新雪を滑降出来たことは極わずかです。それでも一瞬の会心のターン、日だまりのお茶会、朝テントを出た時の一面の樹氷を又見たくなります。
これからどんな山スキーをしたいですか
立山〜双六縦走、比良山全山縦走、鳥海山、蔵王、等、他に近郊でもまだ積雪期に行ったことのない所。